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自民党県議団が「戦争法」成立を求める意見書提出の動き

 開会中の県議会で、自民党県議団は「戦争法案」について、「必要な審議が尽くされた際には、今国会での成立を図るよう強く求める」という意見書を提出する動きをしています。日本共産党県議団は、「今国会での成立反対という圧倒的多数の県民世論に挑戦する、全国でも異例な挙動」だと指摘し、「意見書提出をやめるよう自民党県議団に働きかけよう」と訴えています。

 国会で審議中の安全保障関連法案=戦争法案は、日本が攻撃されていなくても他国への攻撃した国への武力行使を認める集団的自衛権を認め、日本を海外で戦争に参加することができるようにする法律です。

 集団的自衛権の行使は、歴代政府が「憲法9条に違反する」としてきたもので、安倍内閣は国会審議にもかけず、昨年7月に閣議決定したといって、憲法にしたがって政治を進める立憲主義を乱暴に踏みにじり、安保法制=戦争法案を国会に提案しています。

 国会審議では、戦闘地域での兵たん、戦闘が続く地域での治安活動などを可能としていることが次々に明らかとなり、審議すればするほど、どれもが憲法に違反する武力行使になることが明瞭になりました。

 圧倒的多数の憲法学者や、歴代法制局長官、政府の元高官からも「違憲」との声が上がり、国民の声は、どの世論調査でも5割から6割が法案に反対、また7割から8割が、説明不足、今国会で決めることはよくないという声をあげています。県内でも「戦争法案だけは絶対反対」という声が広がっています。

 多くの県民が願ってもいないことを、県議会での数の力で押し通そうとするやり方は、民主主義を踏みにじるもので許されません。数の力と言っても、3カ月前の県議選で、自民党はは、戦争法を推進することを公約していません。「当選すれば、有権者の意向を無視して何でもできる」と考えているなら大間違いです。

 「戦争だけは絶対にダメだ」という県民の声が日に日に増えているなかで、このような意見書は県民の思いに沿ったものではありません。意見書案は撤回、あるいは不採択にすべきです。

 意見書案が県議会最終日7月16日に採択されないよう、たたかいを広げましょう。「成立を求める」意見書提出をやめるよう自民党県議団に働きかけましょう。