オスプレイを使った日米共同訓練についての滋賀県と高島市の問い合わせへの 
防衛省中部防衛局長名の「回答」について      2013年09月13日 
  
(資料の解説) 2013年10月に実施予定という饗庭野自衛隊演習場でのオスプレイが参加する日米共同演習について、9月10日に滋賀県と高島市が連名で防衛省にただした「質問」について13日付で近畿中部防衛局の「回答」が示されました。県、市とも、十分な回答とはいえないとして再度の回答を求めました。 
 近畿防衛局の回答は、この解説の後に、原文を紹介します。太字部分が県と市の「質問」、○印がそれにたいする防衛局の「回答」です。 
 1の質問は、マスコミの報道があっても、地元自治体には防衛省から何の説明もなかったことについてです。回答は、報道に対し「遺憾」だというだけ。これでは報道規制にもなりかねないものです。今後、訓練の内容を「丁寧に説明」し、「御理解および御協力」を求めるというだけで、むしろ説明の手続きが済めば訓練はやりますとも受け取れるものです。 
 2の質問は、饗庭野の日米共同訓練は13回目で、地元負担が大きすぎるではないかというもの。これには「全国の基地ではもっとやっている」式の回答です。しかし中部方面隊関係では、これまで14回実施され、うち12回が饗庭野であることには何の釈明もありません。あとの2回はいわゆる「図上演習」で、饗庭野のような実弾演習(今回も実弾を使うというのがこの回答にあります)ではありませんでした。 
 3の地元への事前の説明がこれまでの日米共同訓練の中でも遅すぎるものだ、という質問に対し、回答は、訓練は日米協議で決めるもので、「公表時期の目処に決まったものはな」いのだとしています。今回の訓練が、急に決まったものであると言ったのも同じ回答です。 
 4のオスプレイを日本で初めて共同訓練に使用する背景は何かという問いに、回答は、昨年9月19日の日米合同委員会の合意によるものだというだけ。「MV−22を使用した共同訓練を行なうことは、日米双方にとって、これまで以上に有益なものとなる」とのべ、軍事優先をかくしていません。 
 5の日本政府がオスプレイの安全性を確認した根拠は何かという問いに、「分析評価チーム」が外国で2件の事故について、(独自に調査したことはなく、米軍の情報をそのまま採用していることが、8の回答の中にあります)「機体自体が要因になったとは認められないと評価した」こと、また昨年9月の日米合同委員会において、事故の再発防止策を「米側と合意した」としています。日本に配備されているオスプレイ24機のうち、1機は重大な故障で岩国基地から身動きできない事態になっていることなど、安全性の確認などは程遠い事態です。日米合同委員会で約束した基地外や夜間の訓練、飛行モードの転換はしないなどは、まったく守られていないことが沖縄でも岩国でも多くの目撃があります。 
 6はオスプレイを使用する訓練の内容はという質問。ところが「ヘリボン訓練等」といいながら、という「方向で細部の調整」をしているという人を食った回答で、これであと1カ月を切った訓練開始までに、どうして地元にていねいな説明ができるというのか。 
 7は事故などのさいの対応についての質問。在日米軍による事件・事故は、平成9年3月の日米合同委員会合意で、「米側は、中央レベルにおいて、これらの事件・事故について、事件・事故発生情報を得た後できる限り速やかに外務省に通報」するはず、「現地レベルにおいて、迅速に関係地方防衛局に通報し、当該地方防衛局は関係地方公共団体に通報する」ことになっているというだけです。米軍機の重大事故にも日本の警察も消防も入れず、米軍情報だけでしかないから、沖縄の米軍基地被害が耐えがたいものになっているのです。 
 8はオスプレイが欠陥機であり事故を多発させていることについて安全対策はとられているのかという質問。回答は、開発途中に重大事故が発生したが、米政府は安全だと判断し量産を開始し、さらに事故が発生していること、日本独自で安全だと判断できるような調査はしていないことを述べています。事故の際の補償は日米取り決めによるとしていますが、これは日本政府がおこなうというのが日米地位協定のアメリカいいなりの内容です。 
 13と14の質問は、「沖縄の負担軽減になるのか」という趣旨ですが、回答は、沖縄のオスプレイがよそで訓練していて、その間留守になるというくらいの意味だと、のべています。防衛省のこれまでの文書には「沖縄の負担軽減」ではなく、「負担の分散」と書かれており、全国にオスプレイを使った日米共同訓練を波及させるという狙いがはっきりと書かれています。14番目の質問への回答は、そのことを繰り返し、表明したものです。 
―――――――――――――以上は、資料についての私たちの紹介です。 
以下は、資料の原文です。 
  
  
陸上自衛隊饗庭野演習場における日米共同訓練について(回答) 
  
                     25.9.13 
                     近畿中部防衛局 
 滋賀県及び高島市からの質問に対する回答 
  
(マスコミ報道) 
1 日米共同訓練大要および訓練概要の公表前(8月22日(木))に一 
 部マスコミにより、「政府関係者によると日米両政府は、滋賀県高島市 
 の陸上自衛隊饗庭野演習場で10月上旬から中旬にかけて実施する日 
 米共同訓練でオスプレイを使用することで最終調整に入った。」との報 
 道がありましたが、地元自治体に情報提供がないままこのような報道が 
 されたことに対する見解をご説明いただきたい。 
  
○ 防衛省としては、地方公共団体及び地域住民の御理解及び御協 
 力を確保する観点から、御指摘の報道がなされたことについては 
 遺憾であると考えております。 
○ 今般、饗庭野演習場において計画している日米共同訓練につい 
 ては、当該訓練の内容を丁寧に御説明することにより、地元の皆 
 様の御理解及び御協力を頂けるよう誠意をもって対応してまいり 
 ます。 
  
  
(日米共同訓練関連) 
2 今回公表されました日米共同訓練大要によれば、本年10月上旬から 
 10月下旬に陸上自衛隊饗庭野演習場において、米海兵隊との日米共同 
 訓練が実施されるとのことでありますが、陸上自衛隊饗庭野演習場にお 
 ける日米共同訓練は、昭和61年から実施され、これまでの訓練と合わ 
 せ今回で13回目となり、また、平成23年からは3年連続で実施され 
 ることになります。 
  このように中部方面隊における日米共同訓練は、全て饗庭野演習場が 
 訓練場所となっていますが、実施場所の決定に際しての経緯、根拠など 
 についてご説明いただきたい。 
  
  
○ 陸上自衛隊と米軍(米陸軍及び米海兵隊)との共同訓練(実動 
 訓練)は国内で過去105回実施していますが、陸上自衛隊全体 
 の練度を向上させるとの観点から、全国の部隊にバランス良く行 
 わせてきているところです。今回の米海兵隊との共同訓練につい 
 ては、各方面隊の訓練実施状況を勘案した上で、中部方面隊隷下 
 の第3師団に担当させ、また、同師団隷下の第37普通科連隊を 
 訓練実施部隊としました。 
  
(参考)105回の内訳 
北部方面隊42回、東北方面隊23回、東部方面隊16回、中部方面隊14回、西部方面隊10回 
  
○ 今回の訓練の実施場所を饗庭野演習場としたことは、参加する 
 日米両部隊の規模、日本側の参加部隊である第37普通科連隊に 
 とっての利便性、中部方面隊管内の演習場の使用状況等を総合的 
 に検討した結果です。 
  
  
3 昨年度の日米共同訓練の実施に際しては、おおよそ3か月前に大要が、 
 また1か月前には概要が公表されてきたところでありますが、10月上旬 
 から中旬にかけて実施されるのであれば、具体的な日程や参加人数、主要 
 な訓練内容、さらには主要装備等についての今後の公表に関し、日程も含 
 め、どのようにお考えなのか、また、併せて公表が遅延している理由等に 
 ついてもご説明いただきたい。 
  
  
○ 日米共同訓練の実施に当たっては、日米間において訓練内容や 
 参加規模、使用装備などの様々な調整が相応の期間で行われるこ 
 ととなります。 
  
○ 日米共同訓練の大要又は概要については、日米間の調整の進捗 
 において、これらの内容が整った段階で可能な限り早くお知らせ 
 しているところではありますが、公表時期の目処に決まったもの 
 はないことを御理解願います。 
  
  
(オスプレイ関連) 
4 今回の日米共同訓練でオスプレイを使用することは国内では初めてと 
 位置付けられていることから、オスプレイを使用することに至った背景と 
 使用目的および使用する根拠について、ご説明いただきたい。 
  
  
○ 米海兵隊は、普天間飛行場に配備されている老朽化した 
 CH−46をより基本性能の高いMV一22オスプレイ 
 に換装しています。 
  
○ また、日米両政府は、昨年9月19日の日米合同委員会合意に 
 おいて、日本国内の沖縄以外の場所でMV−22オスプレイの飛 
 行訓練を行う可能性を検討することで合意しています。 
  
○ 防衛省は、この合意に基づいて、これまで日米間において沖縄 
 以外の場所で実施する訓練について、様々な側面から検討してき 
 た結果、今般、饗庭野演習場における日米共同訓練に普天間飛行 
 場からMV−22が参加し、所要の訓練を実施する予定となりま 
 した。 
  
〇 本訓練は、米海兵隊と日頃から戦術面などの相互理解と意思疎 
 通を深め、相互運用性を向上させ、共同対処行動を円滑に行うた 
 めに欠かせないものでもあり、高い機動能力及び空輸能力を有す 
 るMV−22を使用した共同訓練を行なうことは、日米双方にと 
 って、これまで以上に有益なものとなると考えています。 
  
  
5 平成24年9月19日には、日米合同委員会の結果を受けて「安全性の 
 検証の結果、機体の安全性には特段の問題はない。日米合同委員会におい 
 て十分な再発防止策が既に採られていることを確認、さらに日本国内にお 
 ける飛行運用についても最大限の安全策が採られることを両国間で合意 
 した」とされておりますが、日本政府として安全性を確認された根拠等に 
 ついてご説明いただきたい。 
  
  
○ 我が国政府は、昨年のMV−22オスプレイの沖縄配備に先立 
 ち、外国において2件のMV−22の事故があったことから、航 
 空安全や事故調査の専門家からなる「分析評価チーム」を立ち上 
 げ、我が国独自の手法によりMV−22の安全性に係る確認を行 
 いました。この結果、2件の事故については、機体自体が両事故 
 の要因になったとは認められないと評価しています。 
  
○ また、昨年9月の日米合同委員会において、事故の再発防止策 
 を確認し、MV−22の運用に際して、最大限の安全性を確保し、 
 地元に与える影響を最小限にとどめる観点からの具体的な措置 
 について、米側と合意したところです。 
  
  
6 今回の日米共同訓練における、オスプレイを使用する具体的な訓練内容 
 等について、以下の項目についてご説明いただきたい。 
 @オスプレイを使用した具体的な訓練内容について。 
 A訓練で使用されるオスプレイの移動も含めた具体的な飛行ルートにつ 
  いて。 
 B使用日時と機体数について。 
 C演習場上空以外の市街地の飛行および低空飛行や夜間訓練の有無につ 
  いて。 
  
  
○ 現在、米側との間においては、MV−22オスプレイをヘリボ 
 ン訓練等に参加させる方向で細部の調整を行っております。 
  
○ 現時点において、MV−22の参加機数は1ないし2機、また、 
 参加日数は1ないし2日程度で調整を行っているところであり、 
 参加期日等の細部は決まっておりません。 
  
○ MV一22の具体的な飛行ルートについては、当日の天候等の 
 事情により決定されますので、現時点では決まっておりません。 
  
○ 現在まで、MV−22による饗庭野演習場外における低空飛行 
 訓練や夜間飛行訓練について調整はしておらず、行われる計画は 
 ありません。なお、米側は、昨年9月19日の日米合同委員会合 
 意を遵守するとともに、安全性を最大限確保し、地元に与える影 
 響を最小限にとどめるとしているところです。 
  
○ 今後、訓練内容の細部が固まり次第、滋賀県及び高島市に対し 
 て丁寧に説明してまいります。 
  
(参考) 
へリボン:ヘリコプターを使用して敵地などへ部隊を輸送すること 
  
  
7 日米共同訓練期間中に,万一事故・事件等の不測の事態が発生した場合 
の日米地位協定上の取り扱いおよび、緊急時の体制や情報提供の方法につ 
いてご説明いただきたい。 
  
  
○ 事件・事故が発生しないことが最も重要であることは言うまで 
 もありませんが、万が一、在日米軍に係る事件・事故が発生した 
 場合には、当該事件・事故に対する迅速な対応を確保し、かかる 
 事件・事故が地域社会に及ぼす影響を最小限のものとするために、 
 事件・事故発生情報を関係地方公共団体等に対して正確に、かつ、 
 迅速に提供することが重要であると認識しております。 
  
○ 在日米軍に係る、公共の安全又は環境に影響を及ぼす可能性が 
 ある事件・事故が発生した場合の、日本国政府への通報につきま 
 しては、平成9年3月の日米合同委員会合意(「在日米軍に係る 
 事件・事故発生時における通報手続」)において、米側は、中央 
 レベルにおいて、これらの事件・事故について、事件・事故発生 
 情報を得た後できる限り速やかに外務省に通報するとともに、現 
 地レベルにおいて、迅速に関係地方防衛局に通報し、当該地方防 
 衛局は関係地方公共団体に通報することとされています。 
  
○ また、日米共同訓練期間中には、上記の通報手続とは別に、陸 
 上幕僚監部からも必要な人員を現地に派遣し、万が一、事件・事 
 故が発生した場合にも速やかに情報収集を行う態勢を構築するこ 
 ととしております。 
  
○ 更に、近畿中部防衛局からも必要な人員を現地に派遣して現地 
 連絡所を設置し、万が一、事件・事故が発生した場合にも、現地 
 の自衛隊と協力しつつ速やかに情報収集を行い、地方公共団体、 
 警察及び消防等に情報提供できるよう緊急連絡体制を整備するこ 
 ととしております。 
  
○ なお、在日米軍による事件・事故により被害が発生した場合に 
 は、その補償について、日米地位協定及び関係法令等に基づき、 
 適切に対応してまいります。 
  
  
8 オスプレイは、開発試験段階から多くの事故が発生しており、報道等に 
 より、機能的欠陥が危供されています。これまでの事故原因の解明や安全 
 性を確保する対策はとられているのでしょうか。 
 オスプレイの運用に係る具体的な安全対策についてご説明いただきた 
 い。 
  
  
○ MV一22オスプレイは、1989(平成元)年3月の初飛行 
 以来、開発途中において・大きな事故が4回発生しましたが」別添 
1のとおり、機能の追加や再設計など事故原因への対策を行い、 
 技術的な問題はクリアされています。米国政府は、すべての信頼 
 性及び安全性を満たすものと判断し、2005(平成17)年9 
 月にMV一22の量産を承認しています。 
○ 2005(平成17)年の米国政府によるMV−22の量産決 
 定以降も事故が発生していますが、別添2のとおり、原因究明を 
 行い、より安全性を高めるための努力をしています。 
  
○ また、上述の5においても回答しましたが、MV−22の沖縄 
 配備に際しては、外国において直前に発生した2件の事故に関 
 し、「分析評価チーム」により、米側から提供された調査結果や 
 収集した情事良を基に、日本で実施している事故の分析評価の手順 
 に準じ、環境上の要因、人的要因、機体の要因、管理上の要因及 
 び飛行支援上の要因に関して、自衛隊の規則及び実績と比較し、 
さら.にパイロットや部外有識者による専門的アドバイスも得て 
 検討を行い、独自に客観的な分析・評価を行いました。 
  
○ その上で、昨年9月19日の日米合同委員会において事故の再 
 発防止策を確認し、我が国における運用に係る具体的な措置にっ 
 いて米側と合意したことを踏まえ、政府として総合的に検討した 
 結果、MV−22の安全性が確認されたと判断しました。 
  
       <別添1> <別添2>
  
9 本年8月27日にアメリカネバダ州の空軍基地付近でオスプレイが着 
陸に失敗した事故の報道がありましたが、その事故原因および対応につい 
てご説明いただきたい。 
  
  
○ 本年8月26日午後(現地時間)に米国ネバダ州で発生したM 
 V−22オスプレイの着陸失敗については、死傷者がおらず、乗 
 員が脱出したのに続き機体が発火したと承知しています。 
  
○ また、現時点において、米側より得られている情報は次のとお 
 りです。 
 @ 本件は、砂漠などにおける視界の悪い場所での着陸に備えた 
  訓練の実施中に起きたこと 
 A MV−22の安全性機能が適切に機能したことにより、すべ 
  ての乗組員が負傷なしに機体から脱出できたこと 
 B ブラックボックス(※)が回収され解析が行われていること 
 C 本件がクラスAの飛行事故に分類されたこと 
 D 乗員に対して本件のブリーフィングを行うとともに、飛行前 
  後にコンピューターのシステムチェックを含む点検を適切に 
  行っており、ホワイトハウスのスタッフの移動を支援する機体 
  も含めオスプレイの運用が継続されていること 
  
○ 米側において、事故原因の調査が行われていると承知していま 
 すが、防衛省としても、今後とも、情報把握に努め、得られた情 
 報を基に関係者に対して丁寧に説明してまいりたいと考えてい 
 ます。 
  また、先月27日に本件が判明したことを受け、翌日(28日) 
 には、防衛大臣からも、日米防衛相会談の場において、ヘーゲル 
 国防長官に対してMV−22の安全な運用について強く協力を 
 要請しており、引き続き、そのような運用がなされるよう米側と 
 の間で必要な協議を行っていきたいと考えます。 
  
  
航空機に搭載されるフライレトレコーダーを意味する 
  
  
10 オスプレイの飛行中の騒音や振動の程度および測定の有無について 
ご説明いただきたい。また、米国の実験で高温の排気ガスによる発火が 
確認されたとのことですが、ホバリング時に排出される高温の排気ガス 
による火災の危険性についてご説明いただきたい。 
  
  
○ MV−22オスプレイの騒音のデータ等は、別紙のとおりであ 
 り、MV−22は、換装されろCH−46より概ね静かであると 
 考えられますが、今回の訓練においても騒音測定の実施を検討し 
 ています。 
○ MV−22が飛行中に出す振動に関しては、データを持ち合わ 
 せていませんが、昨年9月の岩国飛行場におけるMV一22の体 
 験搭乗の参加者へのアンケートによれば、通常の回転翼機と比較 
 して違和感がない旨の回答もありました。 
  
○ また、MV−22のエンジンナセルには排気デフレクタが備え 
 られており、排気デフレクタが作動することにより、エンジンか 
 らの排気が地上に直接当たらないよう放出されます。また、排気 
 デフレクタは、着陸時に自動的に起動する仕組みとなっており、 
 パイロットは、確実に排気デフレクタが起動していることを確認 
 することとなっています。これらのため、排気が原因となって地 
 上の草木等を燃やし、火災を起こす可能性は極めて低くなりま 
 す。 
  
11 今回の日米共同訓練の実施に際し、安全確認等の特段の対策等が講じ 
られるのであれば、その具体的な内容についてご説明いただきたい。 
  
  
○ 各種訓練の実施に際しては、従来から安全確保に万全を期して 
 いるところですが、今回の訓練では、実弾を用いた射撃や各種航 
 空機の飛行を予定していることを踏まえ、安全確保に万全の配慮 
 をしてまいる所存です。 
  
○ 実弾射撃に関しては、日米双方において、隊員への事前教育や 
 射撃実施に当たっての安全確認を行うこととしており、万が一に 
 も事故が起こらないよう、細心の注意を払ってまいります。 
  
○ また、MV−22オスプレイの飛行に関しても、米側は、昨年 
 9月19日の日米合同委員会合意を遵守するとともに、安全性を 
 最大限確保し、地元に与える影響を最小限にとどめるとしている 
 ところです。飛行安全に係る平素からの教育や、飛行前後の点検 
 の確実な実施に加え、飛行中も適切な飛行高度や間隔に留意する 
 ことなどを通じて、事故の絶無を期してまいります。 
  
  
(住民の安心安全の確保) 
12 地域住民や地元関係者に対する日米共同訓練の概要やオスプレイの 
安全性に対する説明について、どのようにお考えかご説明いただきた 
い。 
  
  
○ 防衛省としては、今般の日米共同訓練については、地元の皆様 
 の御理解と御協力を頂くことが重要と考えており、当該訓練の概 
 要やMV一22オスプレイの安全性について、関係地方公共団体 
 及び地元住民に対して、誠意をもって丁寧に説明してまいりま 
 す。 
  
  
(沖縄県の負担軽減) 
13 今般の日米共同訓練でオスプレイが使用されることは、沖縄県の負担 
軽減になるともいわれておりますが、日本政府として公式な見解とその 
根拠についてご説明いただきたい。 
  
  
○ 今般の日米共同訓練にMV−22オスプレイが参加すること 
 により、少なくとも、当該訓練に参加するMV−22が沖縄又は 
 その近傍ではなく、本土に所在することとなり、その意味で、着 
 実に沖縄の負担軽減になるものと考えています。 
  
  
14 日本政府において、今後、沖縄県普天間基地の負担軽減策の一環とし 
て、オスプレイの本土移転についての見解をご説明いただきたい。 
  
  
○ 沖縄以外の場所でMV−22オスプレイの飛行訓練を行うこ 
 とについては、沖縄の負担を本土にも分散させる観点からも、引 
 き続き、同機の優れた能力等を踏まえ、実際に訓練を実施する場 
 所、米軍の運用上の要件など、様々な角度から幅広く検討を進め 
 ていくこととなります。