メッセージ
 
 TPP参加反対緊急日野町民集会にご参集の皆様方、本日はご苦労さまでございます。

 日本の国益に反する形でのTPP交渉に参加反対を表明している医師会といたしましては、本日、皆様方とご一緒にTPP参加反対の声を上げるべきところでありますが、支部行事と重なったためやむを得ず欠席させていただきます。

 日本医師会では、誰もがいつでも、安心して適切な医療を受けることができる素晴らしい医療制度である「国民皆保険」を堅持すべきだと一貫して主張して参りました。

 安倍首相も、自民党の「TPP参加交渉に関する決議」も「守るべき国益」に、国民皆保険と公的薬価制度を決議されているところでありますが、TPP交渉に新たに参加する国に対しては@合意済みの部分をそのまま受け入れ、議論を蒸し返さない事、A交渉の進展を遅らせない事、B包括的で高いレベルの貿易自由化を約束する事との条件が出されており、TPP交渉において日本の公的医療保険の給付範囲が縮小される懸念があります。

 またISD条項により日本の公的医療保険制度が参入障壁であるとして外国から提訴される懸念もあります。


 日本医師会は世界に誇る国民皆保険を守るため、第一に公的な医療給付範囲を将来にわたって維持すること、第2に混合診療を全面解禁しない事、第3に営利会社(株式会社)を医療機関経営に参加させない事、以上3つが絶対守られるよう、厳しく求めているところでありますが、もし、これらが保障されない場合は、日本の国益に大きく反することになりTPP交渉から速やかに撤退するべきであると主張しているところであります。


 TPPは国民の命と暮らしを脅かす大変危険な協定であり、医師会では、国益が損なわれることの無いようTPP参加に反対するすべての方々と力を合わせ、運動を展開していく所存であります。共に頑張りましょう!

 平成25年3月23日
                   滋賀県医師会  河村医院
                              河村英生