■「原発のない社会へ 2014びわこ集会」に1000人(2014年3月9日)

 共同をさらに強め、原発のない社会を実現しようという集会が、大津市の膳所公園で開かれ、約1000人が参加。関西電力滋賀支社の前を通って市内をデモ行進しました。

 集会では、石川県志賀原発の運転停止を命じた元金沢地裁裁判長で、福井の原発運転差し止めを求めた住民訴訟の原告弁護団長でもある井戸謙一弁護士が基調報告。「すべての原発は停止している今、原発がなくてもやっていけることは、日々明らかだ」と呼びかけ、福島で子どもたちや大人にも放射線の影響と見られる健康被害が出ていることを示すとともに、原発推進勢力は決して強くはないと指摘し、市民の運動を広げる大切さを訴えました。

 福島県相馬市から滋賀に避難し、東日本大震災滋賀県内避難者の会世話人福代表をつとめる佐藤勝十志さんも、避難者の苦難と思いを語り、支援を訴えました。

 日本共産党も、奥谷和美県委員長など大挙参加。ふしきみちよ副委員長(大津市区県議候補)がリレートーク。きのせ明子大津市議(大津市区県議候補)、杉本敏隆長浜市議(長浜市久県議候補)も参加。「原発はいらない」コールに唱和しました。


集会アピール

 忘れない フクシマ  まもりたい いのちと びわ湖
    原発のない社会へ 2014びわこ集会 アピール


 福島第一原発事故から3年が経とうとしています。しかし、政府と東電は事故原因解明に向き合おうとせず、今なお事故を収束させることもできないでいます。

 現在も、大気中に、海洋に汚染水として、放出され続ける放射性物質は地球規模で環境を汚染し、膨大な数の人たちの生命と健康を危険にさらし、故郷と安らかな生活を奪い、未来に希望を描けなくしています。

 避難した人たちは経済的精神的に疲弊し、汚染地に留まっている人たちは低線量被ばくの危険にさらされています。事故収束作業に従事する労働者は、劣悪な労働環境の中で、高線量の放射能にさらされ続けています。また、高島の汚染チップのように、放射能汚染物質は密かに全国に拡散されつつあります。この被害はどこまで、また、いつまで広がるのか全く予測できず、多くの人達が未来の見えない不安の中に置かれています。


 しかし、それだけでは飽き足らず、今、政府は放射能汚染物質を、高レベル放射性廃棄物を全国に、原発を新たな危険と共に外国に押し付けようとしています。

 安部内閣は、原発を重要なベースロード電源として将来にわたって維持推進し、再稼働を進めるとした「エネルギー基本計画」を近く決定しようとしています。その中では「エネルギー教育」の名で子どもたちに原発推進教育まで押し付けようとしています。


 こうした政府の姿勢を受けて、電力会社は再稼働に向け、10原発17基の審査請求を行い、現在審査中です。関西電力は、夏の電力が不足するという破たんした脅し文句で、夏までに大飯原発、高浜原発の再稼働を狙っています。これらの原発で重大事故が起これば、関西の命の水であるびわ湖の水が放射性物質で汚染されて飲めなくなることは、滋賀県のシミュレーションでも明白になっています。


 こうした再稼働への暴走は国民世論に逆行するものであり、絶対に認められません。人びとの生命や生活より企業の金儲けを優先する政府・財界・電力会社の企みを許してはなりません。各種の新聞の世論調査でも8割を超える圧倒的多数が、原発をなくすことを求めています。将来の廃炉だけでなく、即時廃炉を求める声も大きく伸びています。国民世論を背景にした運動の広がりは、政府・財界・電力会社を追い詰めています。

 2012年3月に始まった首相官邸前の毎週金曜日の抗議行動は、原発ゼロの熱い思いで継続しています。この動きは全国に広まり、滋賀県内各地で多くの仲間が呼応し、継続的な抗議要請行動に取り組んでいます。東日本大震災3年目のこの週末にも全国各地で集会が行われています。

 今日、ここに集う私たちは、福島原発事故を忘れることなく、被災地の人びとと共に、明るい未来が描けるような社会にしていくことを誓います。多くの人びとと手を取り合い、この運動をさらに発展させ、圧倒的多数の原発ゼロを求める国民世論によって原発推進勢力を包囲、孤立させましょう。そして原発の再稼働を許さず、放射能からびわ湖を守り、「原発のない社会」をつくりあげましょう。


大飯原発、高浜原発の再稼働反対。すべての原発再稼働反対も新増設反対。原発輸出をやめさせよう。すべての原発を廃炉へ。

                   2014年3月9日

   原発のない社会へ 2014びわこ集会 参加者一同