2013年10月6日
オスプレイ来るな! 日米合同演習反対あいば野大集会での
日本共産党の市田忠義書記局長の情勢報告を兼ねたあいさつ
 
デモ行進の先頭に立つ市田書記局長 みなさん、私は、日本共産党を代表して、集会参加のみなさんに熱烈な連帯のあいさつをおくるとともに、オスプレイを使った「日米合同演習」の強行に、怒りを込めて抗議の意思をまず表明するものです。
 明日からの饗庭野での演習、そして今月下旬に計画されている高知での「日米合同演習」は、オスプレイの沖縄以外での、はじめての飛行訓練・演習となります。日米両政府は、この演習を突破口に、全国7つのルートで低空飛行訓練を強行する構えをみせています。

 「沖縄県外の訓練を増加させるため様々な機会を活用することを決定。低空飛行訓練などオスプレイの日本本土等での運用への参加を含む」。
 アメリカ海兵隊が公然とこの方針を明らかにしていただけでなく、3日に合意された「日米安全保障協議委員会(2+2)」の合意文書でも、次のように確認されています。
 合意文書にはこう明記されています。

 みなさん、これまでも日本の国民は、米軍戦闘機による傍若無人な低空飛行訓練によって大変な被害を被ってきました。これにオスプレイの低空飛行訓練が加われば、その被害の拡大はとどまるところを知らないでしょう。
 
現に訓練が行われている沖縄はどうか。
オスプレイが配備された昨年10月1日を前に、日米両政府は、オスプレイは「学校、病院、人口密集地の上空は飛行しない」。そう合意しました。ところがこの1年間、合意など全く紙切れ同様、学校、病院だろうが、高速道路の上空だろうが、全くお構いなしに、わがもの顔での飛行訓練が行われてきました。
 
沖縄県が行った調査では、オスプレイの飛行が目視されたもののうちの60%以上が「学校、病院、人口密集地」の上空でした。しかも、伊江島やヘリ墜落事故があったキャンプ・ハンセンを抱える宜野座村では、夜間、無灯火によるオスプレイの低空飛行訓練、3dもあるコンクリート・ブロックを吊り下げて、住宅地上空を飛行する訓練まで強行されています。伊江島の住民が「人間扱いされていない」との叫びをあげたのは当然であります。伊江島では、オスプレイの低周波によって牛が早産・死産するなどあらたな危険もうまれています。
 みなさん、このような訓練、沖縄はもちろん、ここ滋賀県でも高知県でも、そして日本全国どこでも、絶対に許すわけにはいかないではありませんか。(そうだ。拍手)

 沖縄では県内41すべての自治体が、オスプレイ配備反対の決議をおこない、「オール沖縄」の世論がつくられています。
今日の集会には、沖縄、岩国、高知、大阪、京都から代表が参加されていますが、沖縄をはじめ全国のたたかいと連帯し、国民的大闘争を巻き起こし、オスプレイは来るな、オスプレイは本国に帰れ、の声を、滋賀県中、いや、日本中に、みなさん、ごいっしょうに広げようではありませんか。
 
 オスプレイを使った日米共同演習は何のために行われるのか。
政府は、これらの訓練を「大規模災害発生時の救援活動」のためだ、などと言っています。しかしこれは、口実以外の何ものでもありません。
 
実際、中国地方や四国地方でおこなわれてきた米軍機による低空訓練は、「防災」、すなわち「災害を防ぐ」どころか、多くの住民を爆音と墜落の「危険災害」で不安におとしいれてきた張本人ではありませんか。高知では、米軍機の低空飛行訓練が防災ヘリやドクターヘリの運航を妨げてきました。
高知市議会では「運航にとって脅威」との決議があげられていることをみても、「防災」が口実にすらならないことはもはや明らかであるす。みなさん、「防災」を口にするだったら、低空飛行訓練の中止こそが求められているんではないでしょうか。
 
 政府はまた、「沖縄の負担軽減のためだ」ともいいます。小野寺防衛大臣は、わざわざ沖縄県知事を訪問し、「負担軽減に努力している」と強調いたしました。しかしみなさん、傍若無人の訓練を常態化させ、8月には、さらに12機を追加配備し、これまでの2倍にするというのです。県民への負担を倍加させておきながら、何が「負担軽減」か。「よくもいえたものだ」というのが、県民の生の声であります。
 
 それでは、何のためにオスプレイを使った日米共同演習を行うのか。小野寺防衛大臣は記者会見でこういいました。「自衛隊と米軍の相互運用の向上」のためだ。こうのべました。
そもそもオスプレイは、米海兵隊が他国への侵攻作戦を強化するためにつくられた輸送機であり、海兵隊の「侵略力」を強化するために配備されたのであります。そのオスプレイとどんな訓練をやろうというのか。
防衛省が発表した訓練内容によれば、陸上自衛隊と米海兵隊が「ヘリボーン訓練」をおこなうと書かれています。「ヘリボーン」というのは、ヘリコプターを使って敵地などへ部隊が侵入・奇襲し、目的地を制圧する戦術のことであります。ベトナム戦争やアフガニスタン戦争で特に多用された、まさに侵略戦争そのものであります。

誰がなんといおうと「日本防衛」どころか、米軍と一緒に敵国を攻撃する演習以外のなにものでもありません。憲法9条をもつ日本では、絶対に許されない訓練ではあります。その訓練を、ここ饗庭野でやろうという、そんなことは絶対に認められません(そうだ)。断固とした抗議の声を、みなさん、突き付けようではありませんか。(よし、拍手)
 
 同時に、オスプレイの配備と合わせた、在日米軍基地強化の策動にも、はっきりとしたノーの意思を示し、たたかいを大きく広げていきましょう。(よし、拍手)
 
 安倍内閣は、オスプレイが配備される辺野古新基地建設を推進するため、沖縄県に埋め立て申請を提出いたしました。辺野古新基地は、海兵隊の「侵略力」強化のための出撃基地としての増強であります。
 山口県の岩国基地も海兵隊の航空基地として異常な基地強化がすすんでいます。
 沖縄県民や岩国市民はこぞって基地強化反対の声をあげています。沖縄では、「県内移設反対、辺野古新基地建設反対」が文字通り「オール沖縄」の声となっています。県民のねばり強いたたかいの前に、新基地建設計画では、クイ一本、いまだに打たせていません。
 岩国でも、空母艦載機移転反対のねばり強いたたかいがすすめられています。
 
 いま安倍内閣は、圧倒的国民の声を無視して危険な暴走を始めています。
 集団的自衛権の行使、国家安全保障会議の設置、敵基地攻撃論の台頭、秘密保護法の制定、そしてその先には憲法9条を変えて、国防軍を創設するという野望も隠してはいません。
 
しかし、みなさん、この「暴走」は、国民多数の民意に背き、国民との矛盾を広げざるをえません。
それだけではありません。憲法9条に基づいて戦後粕N間、戦争で一人も他国の人を殺さず、一人の戦死者も出さなかった日本への信頼と尊敬をもつ世界中の人々との矛盾も広げざるを得ません。
そのことにお互い確信をもって、沖縄県民や全国の平和を願う多くの人々との連帯を強め、オスプレイ来るな、配備撤回、飛行訓練中止の世論を大きく高めていこうではありませんか。(拍手)
憲法9条を持つ国の国民としての誇りを今こそ発揮して頑張りましょう。日本共産党はみなさんと力を合わせて、先頭に立った奮闘する決意を表明して連帯のごあいさつといたします。ご一緒にがんばりましょう。