■信楽高校の分校化ではなく手厚い支援を 甲賀市長ら提言(2012年7月17日)

 甲賀市信楽町にある県立信楽高校の分校化を阻止するため、中嶋武嗣市長と山本佳洋市教育長は、嘉田由紀子知事と河原恵県教育長に、県立高校の再編について提言を行いました。

 提言は、市の支援検討事項として▽県外出身や遠距離通学の生徒への信楽高原鐵道の通学補助や住居確保▽地元陶器企業・事業所での職場体験▽授業に地元伝統工芸士の派遣―などを盛り込んでいます。

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 6月17日の「信楽高校の分校化を許さない総決起集会」には、県議と市議を含め220人が参加し、陶芸の町の住民の思いが一つになりました。

 参加者は、「再編原案には信楽高校が果たした評価がない。河原教育長に、セラミック科とデザイン科に全国の子どもたちを受け入れ、県立大学や京都の大学に接続するべきだと提言した」「セラミック科は地場産業と結びついた信楽だからこそできた科だ。工芸師・芸術家もたくさんいる。みんなの力が一つになれば分校化は阻止できる」と訴えました。

 PTAからも「信楽高は少人数で、子どもが自分の良さを発揮している。大人の本気のチャレンジする姿が、分校化を止める原動力だ」。

 中嶋甲賀市長は「分校化阻止に、体を張ってがんばりたい」と述べました。

 統廃合のたたかいは、県と地域住民、県と市(行政)が対峙する、新しい枠組みをつくりながら進行しています。どちらに道理と展望があるかは明瞭ではないでしょうか。