(資料)長浜市議会で全会一致で採択された原発ゼロの会の大飯原発再稼働反対請願(2012年3月22日)

原発ゼロをめざす住民団体「原発ゼロの会湖北」が長浜市議会に請願していた大飯原発の再稼働反対の請願が市議会で、全会一致で採択されました。請願の内容を紹介します。


福島第一原発事故の原因究明抜きの大飯原発の再稼働を行なわないことを政府に求める請願

 原子力安全・保安院は2月13日、関西電力が提出した大飯原発3・4号機の再稼働に必要な安全評価(ストレステスト)について「妥当」とする審査結果をとりまとめ、原子力安全委員会に報告しました。今後、原子力安全委が保安院の審査結果を確認した上で、政府が地元の同意を得ながら再稼働の可否を判断することになっています。

 ストレステストは、原発が設計上の想定を超える地震や津波に見舞われたさい、建物や重要な機器がどの程度余裕を持ってつくられているかを、コンピューターを使って計算するものです。大飯3号機の場合、地震の揺れは想定した700ガルより約1・8倍大きくなると炉心の損傷に至り、津波は想定した2・85メートルより約4倍高くなると同様の事態に至ると評価されています。

 福島原発の場合、巨大な地震で施設や機器、配管が破壊され、それに加えて、巨大な津波が襲って全電源の停止、炉心の溶融という重大な事故を引き起こした可能性が指摘されています。もし地震と津波が合わさり、深刻な事態をもたらせばどうなるのか。福島原発の事故原因の究明抜きに原発の安全性を議論するのは不可能です。福井県の西川知事も、福島原発事故の知見を踏まえた新しい安全基準を作るよう訴え、ストレステストの結果だけでは不十分の立場を表明しています。

 野田佳彦首相は「事故の究明、徹底究明を行なうことが大前提」「そうした究明を行なったあとに再稼働はストレステストを行ない、最終的には政治が総合的に判断するというプロセスをたどる」と国会で答弁しています。ストレステストだけで再稼働が認められないことは明らかです。政府はなによりも福島事故の収束や賠償・除染とあわせ、事故原因の究明を急ぐべきです。

「福島第一原発事故の原因究明抜きの大飯原発の再稼働をおこなわないこと」を求める意見書を関係機関に提出されたい。

平成24年2月22日

 長浜市議会議長様
                  原発ゼロの会湖北