■「ばいばい原発・守ろうびわ湖」3・11共同行動(2012年3月11日)


 ▲原発をなくそうと3・11集会に参加された人たち(3・11)

 東日本大震災・福島原発から1年目の3月11日、滋賀県大津市の膳所公園で「ばいばい原発・守ろうびわ湖」集会が開かれ、1000人を超す人たちが参加されました。畑明郎さん(元大阪市立大学教授、元日本環境学会会長)、太田志朗さん(小児科医師)、近藤学さん(滋賀大学経済学部教授)が発起人となり、賛同呼びかけ人は105人にまで広がった共同行動です。集会アピールは滋賀県と福井県の知事あてに提出する計画です。集会アピールを掲載します。


「ばいばい原発・守ろうびわ湖」3.11行動アピール

 東日本を襲った地震と津波による大災害、そして東京電力福島第1原発の重大事故から1年が経ちました。この東日本における大災害と原発事故によって、15,853人もの人々の生命が奪われ、いまなお不明者は3,282人となっており、避難・転居生活を余儀なくされている人々は34万人、原発事故から県外に避難し、ふるさとに帰りたくても帰れない人は6万人にも上るとされています。

 震災により仕事をなくした人は数万人規模といわれ人々の暮らしと生業(なりわい)の復興は遅々として進まず、これに対して、機敏で有効な手を打てない政治の貧困が人々をさらに追い詰めています。また、原発事故による放射能汚染が復興を困難にしています。

 しかも、野田政権は原子炉が「冷温停止状態」に達し、事故そのものは「収束」に至ったと宣言しました。今回の、事故の原因究明や全容解明もされないままの「収束宣言」には福島をはじめ全国から怒りの声が上がっています。野田政権が、事故の深刻さから国民の目をそらし「フクシマ」を過去の問題にして、原発の再稼働を進めようとしていることは明らかです。

 私たちが住む滋賀県のとなり福井県の若狭湾には老朽原発を含む14基の原発群があり、重大な事故が起これば、いのちと暮らしが脅かされ、びわ湖が放射能に汚染され取り返しがつかないことになると、県民のなかに心配と不安が広がっています。すでに知られているとおり、若狭湾は活断層の巣であり、その危険性が識者から指摘されているなかで再稼働など、けっして許されるものではありません。

 「フクシマ」の事故から1年目にあたる、2012年3月11日を「脱原発上「原発ゼロ」の日本を実現する新たな一歩に、そして、震災復興を住民の暮らし優先を基本に、急いで大規模に進める日にしなければなりません。「ばいばい原発・守ろうびわ湖」3.11行動に参加した私たちは、さらに大きな共同を実現し、福島をはじめ全国の「脱原発」を願う人々と連帯して取り組みを強めることを宣言します。

     2012年3月11日       「ばいばい原発・守ろうびわ湖」3・11行動参加者一同